賃貸の募集写真の撮り方|スマホ撮影のコツ・掲載順・大家の確認表

賃貸の募集写真を見直すため、室内を撮影しチェックリストで確認するイラスト 大家の運営・管理

空室・募集の改善

募集は出ているのに問い合わせが少ない。そんなときは、管理会社と一緒に、入居希望者が実際に見る掲載ページを開いてみましょう。写真が暗い、収納の中が見えない、交換前の設備が載っているなど、家賃を変える前に直せる点が見つかることがあります。

最初に確認するのは「今の部屋が、写真で正確に伝わるか」。

撮影枚数を増やすだけでなく、室内全体・設備・収納・共用部をそろえ、更新後の反響を同じ期間で比べます。写真の改善だけで成約が決まるとは限りません。

写真の見直しは、この4段階で進める

  1. 現状を保存
    掲載URLと確認日を記録
  2. 不足を撮影
    室内・設備・共用部を補完
  3. 内容を照合
    写真と図面・設備表を確認
  4. 反響を比較
    閲覧・問合せ・内見を分ける

1.撮り直す前に、掲載中のページをそろえる

大家の手元にある写真と、募集サイトで公開されている写真は同じとは限りません。管理会社に「主な掲載先のURL、写真の撮影時期、最後に更新した日」を確認します。複数の仲介会社が扱っている場合は、元の情報をどこから配信しているかも聞くと、差し替え漏れを減らせます。

物件名と号室、間取り、面積、賃料、共益費、入居可能時期を照合し、別の部屋の写真や古い設備説明が混ざっていないか確認してください。撮影日が不明な写真は、現地の状態を確認してから使います。

2.撮影前は、清掃・照明・立入りの段取りを決める

  • 室内の準備:清掃を済ませ、工事道具や不要なチラシを片づける。収納は開いた状態でも撮れるようにする。
  • 明るさ:窓からの光が入りやすい時間を選び、使える照明を点灯する。極端な明るさ補正で状態を変えて見せない。
  • 撮影範囲:専有部の立入り・撮影は管理会社と調整する。入居中なら入居者の承諾を得て、私物や個人情報を写さない。
  • 共用部:表札、郵便物、顔、車のナンバーなど、公開に不要な情報を避ける。

日当たりや静かさは、一枚の写真だけでは説明しきれません。「南向き」など確認できる事実と、「一日中明るい」など条件で変わる表現を区別して、掲載文も点検します。

3.部屋ごとに、生活を想像できる写真をそろえる

募集写真で確認する4か所。居室は広さと動線、収納は内部、水回りは設備の状態、共用部は入口と廊下を確認。
図:募集写真の確認箇所。画像は説明用に生成したイメージであり、実際の募集物件ではありません。
撮影する場所確認する内容
居室入口側と窓側からの全体像。家具の置き場所や扉の位置が分かるか。
収納・玄関収納内部、奥行きが分かる角度、靴箱。寸法が必要なら実測して別記する。
キッチン調理スペース、コンロの種類、冷蔵庫置き場。付属設備と残置物を混同しない。
浴室・洗面・トイレ各設備の状態と配置。交換済みなら更新後の写真を使う。
洗濯機置き場・バルコニー設置位置と形状。設置可能な寸法は確認して伝える。
外観・共用部入口、階段・廊下、駐輪場など。利用条件は管理会社に確認する。

これは編集部の確認例です。全部を無理に載せるのではなく、その部屋を検討する人が迷いそうな点を優先します。広角で撮影する場合も、室内が実際より著しく広く見えないか確認しましょう。

スマホで賃貸の室内写真を撮るときの6つのコツ

まずレンズを拭き、試し撮りをしてから部屋を一周します。以下は編集部の撮影手順です。掲載先が指定する画像サイズや縦横比がある場合は、その仕様も確認してください。

  1. 同じ位置で明るさを比べる:照明とカーテンを整え、窓側・入口側の両方から撮ります。窓だけ真っ白、室内だけ真っ暗になる場合は撮る向きや時間を変えます。
  2. 傾きをそろえる:カメラのグリッドを目安に、柱や扉の縦線が大きく傾かないよう構えます。各部屋で高さをそろえると見比べやすくなります。
  3. 広さを誇張しない:まず標準倍率で部屋全体を撮ります。狭い場所で広角を使うときは、壁や家具の端が伸びて見えないか確認し、通常の角度の写真も残します。
  4. 全景と設備の近景を分ける:部屋の配置が分かる写真と、コンロ・水栓・収納内部など仕様が分かる写真を用意します。設備だけの寄り写真では部屋の位置関係が伝わりません。
  5. 寸法はメジャーで確認する:冷蔵庫・洗濯機置き場・収納など、入るか迷う箇所は実測した寸法を記録します。写真の見た目でサイズを断定しないようにします。
  6. 公開前に拡大して点検する:ピンぼけ、鏡への人物の映り込み、郵便物、鍵番号、車のナンバーを確認します。不要な個人情報が入る場合は、構図を変えて撮り直します。

募集ページに写真を載せる順番の例

撮影順のまま並べるより、部屋を検討する人が「全体→間取りとの対応→設備→建物周辺」を確認できる構成にします。次は1室の掲載順の例で、すべての物件に最適な順番という意味ではありません。

順番見せる写真伝えたいこと
1主な居室の全景部屋の形、窓・扉の位置、現況
2別方向からの居室・間取り図部屋どうしのつながり、家具の置き方
3キッチン・浴室・トイレ・洗面設備と配置。別々に分かる写真を用意
4収納内部・洗濯機置き場・玄関生活の準備で迷いやすい箇所
5外観・入口・共用部建物に入るまでの動線と管理状態

駐車場付きで募集するなら、部屋の写真とは別に「契約対象の区画」「出入口」「利用条件」を確認します。空いている駐車区画を別途活用する場合は、アキッパ掲載用の駐車場写真・寸法チェックリストで、道路からの入口や区画の見せ方も整理できます。

4.加工で欠点を消さず、最新の状態を伝える

汚れ、傷、窓の外の建物などを消して、現況より良く見せる加工は避けます。首都圏不動産公正取引協議会も、劣化や汚れを加工してきれいに見せる行為は不当表示となるおそれがあると説明しています。出典:オンライン内見について

CGで家具を配置した画像などを使う場合は、実写と混同させない表示方法を、掲載先と管理会社に確認します。工事前の写真を残すときは、どこまで完成済みで何が予定なのかが分かる説明が必要です。

5.差し替え後は「問い合わせ」だけで評価しない

変更日を記録し、たとえば更新前後の各2週間を比較します。2週間は比較期間の一例であり、効果が出る期限ではありません。繁忙期、掲載順位、賃料変更、広告量の違いも一緒に記録します。

  • 閲覧自体が少ない:掲載先、検索条件、情報更新の状況を確認。
  • 閲覧されるが問い合わせが少ない:写真の不足に加え、初期費用や設備・条件の伝わり方を確認。
  • 内見後に見送りが多い:写真と現地の差、音・臭い・共用部、比較物件との差を確認。

数字が取れない掲載先では、問い合わせ件数と内見者の質問を記録するだけでも、次に直す箇所を絞れます。原因の全体像は、空室が3か月埋まらないときの確認事項も参考にしてください。

写真を渡しても古い掲載が残る場合は、募集情報が古いときの修正リストと依頼文で、掲載会社・対象URL・反映確認日を整理してください。

管理会社に送る依頼文の例

○○物件○号室の募集について、掲載中のURLと写真の更新日を共有いただけますか。現在の室内と照合し、収納内部・水回り・共用部の写真が不足していないか確認したいです。

撮り直しが必要な場合は、撮影費用の有無、実施予定日、各掲載先への反映予定をご案内ください。更新後は、可能な範囲で閲覧数・問い合わせ数・内見件数と、見送り理由を共有いただけると助かります。

募集方法の改善を頼んでも対応が進まない場合は、管理会社を変更する手順と引継ぎチェックリストで比較の準備を進められます。

参考資料確認日:2026年9月9日。撮影・比較の手順と依頼文は編集部による実務上の整理です。

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