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空室が3か月埋まらないときは、家賃を下げる前に「掲載・問い合わせ・内見・申込」のどこで止まっているかを確認しましょう。管理会社には同じ期間の件数と見送り理由を聞き、次に変える項目・費用・確認日を決めます。3か月という長さだけでは、家賃や管理会社が原因とは判断できません。
1.「反響がない」を4段階に分けて聞く
「問い合わせはありますか」だけでは、募集がどこで止まっているかがわかりません。例えば直近30日など、集計期間をそろえて下の項目を依頼します。件数が少ない場合は、その数字だけで良し悪しを決めず、募集時期や物件の条件も確認してください。
| いまの状況 | 確認すること | 次に点検する箇所 |
|---|---|---|
| 募集の掲載状況がわからない | 掲載中のURL、公開日・更新日、募集を依頼している窓口 | 募集停止のままになっていないか、賃料・入居可能日が正しいか |
| 掲載されているが問い合わせがない | 問い合わせ件数、把握できる場合は閲覧数、近い条件の募集物件 | 写真、検索条件に関わる情報、家賃と共益費を含む月額負担 |
| 問い合わせはあるが内見されない | 内見に進まなかった理由、予約や鍵の手配、案内可能な日時 | 内見までの段取り、初期費用や入居時期の説明 |
| 内見されるが申込がない | 内見件数、見送り理由、比較された物件の条件 | 現地の状態、掲載情報との差、設備や費用の条件 |
閲覧数など取得できない項目は「不明」と分けます。不明をゼロとして扱うと、募集の判断を誤りやすくなります。今後記録できる項目と報告のタイミングを相談しましょう。
内見までは進んでいる方へ:内見はあるのに決まらないときの見送り理由・改善の確認表で、案内後の反応を詳しく整理できます。
継続して数字を追うときは、賃貸の反響報告の見方と募集状況の記録表を使い、集計期間・件数の数え方・変更日をそろえて管理会社と共有してください。
2.募集ページを大家自身でも確認する
- 家賃・共益費・初期費用・入居可能日が現在の条件と一致しているか
- 写真が退去前や工事前のままになっていないか
- 間取り図、設備、階数などに誤りや不足がないか
- 内見予約や鍵の手配で、案内できない日が続いていないか
写真は明るさだけでなく、部屋の状態を正確に伝えることが大切です。撮影箇所と依頼の仕方は賃貸の募集写真チェックリストで確認できます。
周辺物件は、駅距離・面積・築年数・階数・設備などが近いものを比べます。募集中の家賃と実際に契約された家賃は同じとは限りません。管理会社の成約事例を聞く場合も、時期と条件の違いを確認してください。
3.値下げ・初期費用・設備交換を同じ土俵で比較する
「いくら下げれば埋まるか」と決め打ちする前に、改善したい反応と費用を組み合わせます。写真の更新なら閲覧後の問い合わせ、内見手配の改善なら案内件数というように、何を確認するかを決めておきます。
計算例:月3,000円の値下げは、12か月入居が続く仮定では36,000円の賃料差です。元の家賃60,000円で1か月空室が続く場合の賃料収入は、その月について60,000円分得られません。ただし、値下げによっていつ入居するかは不明なので、この比較だけで値下げが得とは決められません。共益費、広告料、工事費、維持費なども別に整理します。
設備交換を提案されたら、内見者の指摘、工事範囲、工期、維持費を聞きます。詳しくは築古ワンルームの設備交換の優先順位へ。安全上必要な修繕は、募集効果を試すために先送りしないでください。
空室損失と家賃値下げの比較シミュレーション
同じ比較期間について、A「今の家賃を維持する案」とB「家賃を下げる案」の賃料収入を比べます。両方の入居までの月数は、ご自身で置く仮定です。値下げで入居が早まると予測するツールではありません。
初期値は架空の計算例です。1室分・月単位で計算します。
計算式と、結果に含まれないもの
- Aの賃料収入=現在の家賃×(比較月数−Aの空室月数)
- Bの賃料収入=(現在の家賃−値下げ額)×(比較月数−Bの空室月数)
- 一時費用控除後=各案の賃料収入−各案に入力した一時費用
- 空室損失(賃料分)=各案の月額家賃×各案の空室月数
比較開始前の空室は含めません。入居後は比較期間の終わりまで賃料が支払われる仮定です。共益費、税金、ローン返済、継続的な管理費、滞納、途中退去、売却価格への影響は計算しません。結果は利益・手取り・資産価値を示すものではありません。
計算例:家賃6万円、比較期間12か月、Aは3か月後入居、Bは3,000円値下げで1か月後入居、一時費用はいずれも0円と仮定すると、Aは54万円、Bは62万7,000円です。Bの入居が3か月後になると51万3,000円となり、結果が逆転します。入居時期の仮定を変えて比べてください。
計算結果と一緒に、管理会社へ「その家賃と入居時期を想定した根拠」「追加費用」「募集反応を確認する日」を聞きましょう。管理会社への依頼文へ進む
4.管理会社に送る依頼文の例
以下は編集部作成の文例です。角括弧の部分を置き換え、取得できない情報については代わりに確認できるものを尋ねてください。
件名:【募集状況の確認】[物件名・部屋番号]/[回答希望日]
[担当者名]様
[物件名・部屋番号]の所有者、[氏名]です。募集開始から約3か月が経過したため、今後の募集方針を相談したくご連絡しました。
[開始日]~[終了日]について、次の点をご教示ください。
- 現在掲載中の募集ページのURLと、直近の更新内容
- 問い合わせ・内見・申込の件数(不明な項目はその旨)
- 内見に進まなかった理由、内見後の見送り理由
- 優先して見直す項目と、その理由・費用・実施可能日
[回答希望日]までに、ご回答または回答可能日のご連絡をお願いします。変更する条件は実施前に相談し、変更後の反響を確認する日も決められればと思います。よろしくお願いいたします。
5.返答を受けたら、変更と確認日を記録する
下の記入例は実績ではなく、管理会社と相談するための架空の例です。確認間隔は募集状況に応じて決めます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 今回わかったこと | 掲載写真に工事前の状態が残っている |
| 実施する変更 | 現況の写真に差し替え。賃料は今回は変更しない |
| 担当・実施日 | 募集担当[氏名]/[月日] |
| 費用・承認 | 撮影費の有無を確認。費用がある場合は実施前に承認 |
| 次回確認 | [月日]に掲載反映と問い合わせ・内見の件数を確認 |
複数の条件を変える必要がある場合も、変更内容と日付を残します。反響が改善しなければ、次に何を確かめるかを担当者と決めましょう。データの依頼自体に返答がないときは、管理会社から連絡が遅いときの対応記録と依頼文を使って整理してください。
よくある疑問
3か月空いたら、必ず家賃を下げるべき?
期間だけでは決められません。掲載内容、案内のしやすさ、内見後の反応を先に確認し、近い条件の物件との比較を求めます。値下げを選ぶ場合も、費用と確認日を決めて行います。
反響の件数を教えてもらえないときは?
データを記録していないのか、担当者が確認中なのかを聞きます。過去の数字が取れなければ、今後の記録項目と報告方法を相談します。返答がない状態が続くなら、担当者以外の窓口にも相談してください。
管理会社を変えれば空室は埋まる?
変更だけで入居が決まるとは限りません。新しい会社がどの募集方法を変えられるか、報告方法や費用がどう違うかを確認します。変更する場合の手順は管理会社変更の手順・引継ぎチェックリストにまとめています。
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- 設備設置や原状回復の費用負担、現在の管理契約の終了手続き
これらを契約前に書面で確認し、現在の運用と比較しましょう。問い合わせだけで借上げ・契約成立・満室が保証されるものではありません。
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編集:正直、大家の相談室。編集部(運営:株式会社ONE)
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